卵黄

辺見庸さんの「ゆで卵」っていう短編集を読みました。この人のノンフィクションや評論は読んだことがありましたが小説は初めてだったのでどんなもんだろと思いつつ読んでみたらなかなかどうして面白かったです。この作品では女性のあそこにゆで卵を入れるシーンなんかあったりして低俗だったり下品だったり滑稽だったり悲しかったり寂しかったり優しかったり暖かかったりして静かな感慨がありました。この人はとても硬派なジャーナリストという印象を持っていたのですが、これを読んで根はバカな人なんだなあと思ってなんだか嬉しかったです。「クリエイティビティはバカにのみ宿る」という名言を今思いついたので皆さんご自由に使ってください。当方著作権等は主張しませんから。あと「ゆで卵をポクポクと食う」って描写があって、おれはこれからゆで卵を食うときは絶対これを思い出すだろうなあと思うぐらいなんだか印象的でした。ポクポク。